M&A用語集|わ行
2027年1月・中小企業M&A実務能力・倫理検定試験の学習に
7語+参照2件。意味・使用例・間違えやすい点をまとめています。
見つかりませんでした。検索語や読みの絞り込みを変えてください。
ワーキングキャピタル
わーきんぐきゃぴたる
別名・英字:運転資本/Working Capital
日々の事業を回すために必要な資金を、資産と負債の差から捉える指標です。運転資本ともいいます。M&Aでは、代金をまだ回収していない売上や在庫と、これから支払う仕入代金などを調べ、事業を続けるためにどれだけ資金が必要かを確認します。
「ワーキングキャピタルが増えている理由を、売掛金と在庫の動きから確認します。」
間違えやすい点預金残高や利益そのものではありません。流動資産から流動負債を引く定義のほか、営業上の売上債権・在庫から仕入債務を引く捉え方などがあり、M&Aの契約では計算に含める項目を合意しておく必要があります。
出典
グロービス経営大学院 MBA用語集「運転資本(WC)」 ↗
本文冒頭:流動資産と流動負債との差額、日々の活動のための短期的投資、在庫増加と必要資金
辻・本郷 税理士法人「デューデリジェンスにおける貸借対照表分析!重要論点をご紹介」 ↗
第7章「【貸借対照表分析4】運転資本分析」:「運転資本の把握」「適正な運転資本の分析」、売上債権+棚卸資産-仕入債務
ワークアウト
わーくあうと
別名・英字:Workout
金融分野では、返済が難しくなった会社と金融機関などが、借入れの返済条件や債務の整理を調整する取組を指します。特に、裁判所での手続だけに頼らず、関係する債権者の話合いで会社の立て直しを図る場面で使われます。
「ワークアウトに向けて、金融機関と返済計画の見直しを協議します。」
間違えやすい点特定の日本の法律上の手続名ではありません。返済期日を延ばすだけのリスケジュールより広い意味で使われることがあり、必ず借金が減る、必ず会社が存続するという意味でもありません。何を合意する取組なのかを確認します。
出典
日本銀行「韓国の企業改革について―政府主導から市場主導の改革への移行―」(2003年) ↗
第2節(1)(3)「改革のデフレ・インパクトの軽減」:債権金融機関による私的枠組み「ワークアウト」、金利減免等を通じた再生の説明
WACC
わっく
この表記は、加重平均資本コストの解説 →
ワラント
わらんと
別名・英字:Warrant
あらかじめ決めた期間内に、決められた価格などの条件で、発行会社の株式を取得できる権利です。日本では新株予約権や、それを表す証券の説明で使われます。権利を持った時点では、まだ株式を取得したことにはなりません。
「ワラントの行使期間と、株式を取得するために払い込む金額を確認します。」
間違えやすい点株式そのものや、会社が返済する社債とは異なります。権利を使うかどうかを選べるため、株価や条件によっては行使しないこともあります。権利を買うための費用と、行使して株式を取得するための払込みも区別します。
出典
日本取引所グループ 用語集「新株予約権証券(ワラント)」 ↗
本文:行使期間内に発行会社の株式を一定価格で取得できる権利を表す証券
一橋大学大学院経営管理研究科 ファイナンス用語集「ワラント債」 ↗
「回答」:ワラントの定義、権利行使時の新たな資金拠出(2026年3月25日更新)
ワラント債
わらんとさい
別名・英字:新株引受権付社債
会社にお金を貸す「社債」に、その会社の株式を決められた条件で取得できる「ワラント」が付いたものです。社債として利息や償還を受ける部分と、株式を取得できる権利の部分を分けて考えます。資金調達の方法の一つです。
「ワラント債の条件を確認し、社債部分と株式を取得する権利を分けて検討します。」
間違えやすい点ワラントは権利の部分、ワラント債は社債に権利が付いたものです。一般に、ワラントの行使には別途払込みが必要で、行使しても社債部分は残ります。社債を出資に充てる転換社債型新株予約権付社債とは区別し、個別の発行条件を確認します。
出典
一橋大学大学院経営管理研究科 ファイナンス用語集「ワラント債」 ↗
「回答」:社債に付随する株式取得権、行使時の資金拠出、行使後も社債が残る点(2026年3月25日更新)
日本取引所グループ 用語集「新株予約権付社債」 ↗
本文第1~3段落:権利付き社債、転換社債型新株予約権付社債の定義
割引キャッシュフロー法
わりびききゃっしゅふろーほう
この表記は、DCF法の解説 →
割引現在価値
わりびきげんざいかち
別名・英字:現在価値
将来受け取る見込みのお金を、「今の時点ではどれくらいの価値か」に換算した金額です。受け取るまでの期間と割引率を使って計算します。M&Aでは、買収する事業が将来生み出すお金を、同じ時点の価値にそろえて評価する際に使います。
「将来の入金見込みを割引現在価値に直し、投資する金額と比較します。」
間違えやすい点将来の入金額をそのまま足した金額ではありません。同じ正の受取額・同じ期間なら、割引率が高いほど現在価値は小さくなります。また、NPV(正味現在価値)は将来の収支を現在価値にそろえ、投資額も差し引いて求めるため、この言葉と常に同じ金額になるわけではありません。
出典
一橋大学大学院経営管理研究科 ファイナンス用語集「DCF法」 ↗
「回答」:将来キャッシュフローを期間ごとに現在価値に換算し合計する考え方、計算式と割引率(2026年3月25日更新)
一橋大学大学院経営管理研究科 ファイナンス用語集「NPV」 ↗
「回答」冒頭:将来キャッシュフローの現在価値と投資金額の現在価値との差
割引率
わりびきりつ
別名・英字:ディスカウントレート
将来のお金を現在の価値に換算するときに使う率です。受け取るまで待つことや、予想どおりに受け取れないリスクなどを評価に織り込みます。M&Aの企業価値評価では、予測したお金の流れの性質に合う率を選んで使います。
「割引率を決めた根拠と、将来キャッシュフローの予測条件を確認します。」
間違えやすい点商品を値引きする割合とは別です。借入金利をそのまま使えばよいとも限りません。会社全体に帰属するお金を評価する場合のWACC(加重平均資本コスト)と、株主に帰属するお金を評価する場合の株主資本コストなど、対象に合う率を区別します。
出典
一橋大学大学院経営管理研究科 ファイナンス用語集「DCF法」 ↗
「回答」:将来キャッシュフローの現在価値への換算、割引率と変動リスクの関係
日本公認会計士協会「企業価値評価ガイドライン」(2013年7月3日改正) ↗
本文31~33頁「5.(1) フリー・キャッシュ・フロー法」、本文49~51頁「8.(1) インカム・アプローチにおける資本コストの推定」:資金の帰属に対応する割引率・加重平均資本コスト
ワンマン経営
わんまんけいえい
別名・英字:ワンマン体制
経営上の判断や権限が、社長など一人の経営者に強く集中している状態を指す言葉です。判断が速い長所がある一方、その人がいないと営業や日常の判断が止まることもあります。M&Aでは、経営者が退いた後も事業を続けられるかを確認する際の論点になります。
「ワンマン経営で社長に集中している顧客対応を、引継ぎ期間中に組織へ移していきます。」
間違えやすい点オーナー経営や、経営者の指導力が強いことと必ずしも同じではありません。株式を一人で持っていても権限を分担する会社はあります。経営者を評価する呼び名で終わらせず、判断権限、情報共有、取引先との関係を誰が引き継げるかを確認します。
出典
日本政策金融公庫「調査月報」2012年10月号(No.049) ↗
「ワンマン経営の長所と短所」:所有・管理の集中、迅速な意思決定、経営者不在時の運営、専門家・従業員の意見
中小企業基盤整備機構「継ぐモノ―九州における事業承継―」 ↗
「地域とともに歩んだ両親の思いをツナグ 兄弟が社員と創る未来」本文:経営者一人が推進役となる体制からの社内体制改革


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